102 : ExaDB-D上のPDBを管理しよう

Sep 17, 2025

はじめに

Oracle Cloud Infrastructure Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure (ExaDB-D) では、OCI 上で稼働する Oracle Database の PDB を OCI コンソールから停止や起動、クローン作成など簡単に操作できます。この章では実際の操作手順を確認します。

前提条件 :

101 : ExaDB-D を使おうを実施し、ExaDB-D の作成が完了していること

所要時間 : 約 1 時間

1. PDB の起動・停止

OCI コンソール・メニューから Oracle Database → Oracle Public Cloud 上の Exadata へ移動します。
利用したいコンパートメントを「リスト範囲」の「コンパートメント」から選択します。
利用したいリージョンを、右上のリージョンのドロップダウンから選択します。
操作対象の PDB を持つ Exadata VM クラスタ の表示名をクリックします。
データベース一覧から対象データベースの名前をクリックします。
リソース 一覧から プラガブル・データベース をクリックします。
操作したい PDB の右側「・・・」メニューをクリックし、停止を選択します。
確認画面が表示されたら、PDB の停止 をクリックします。

操作した PDB の状態が 更新中 となります。
停止が完了すると、状態が 使用可能 へ戻ります。
対象 PDB の プラガブル・データベースの詳細 からオープン・モードを確認します。
状態が マウント済 となっていることを確認します。

同様の手順でPDBの起動も可能です。起動すると **読み取り/書込み** モードになっています。

2. PDB の新規作成

OCI コンソール・メニューから Oracle Database → Oracle Public Cloud 上の Exadata へ移動します。
操作対象の Exadata VM クラスタ の表示名をクリックします。
データベース一覧から対象データベースをクリックします。
リソース の一覧から プラガブル・データベース をクリックします。
プラガブル・データベースの作成 をクリックします。
プラガブル・データベースの作成 ダイアログに下記を入力します。
- PDB 名 - 任意の名前を入力します。
- データベースの TDE ウォレット・パスワード - データベース作成時に設定した sys スキーマのパスワードを入力します（101 : ExaDB-D を使おうの「3. データベースの作成」で設定したパスワードです）。
入力後、プラガブル・データベースの作成をクリックします。
作成が完了すると、PDB の状態が 使用可能 と表示されます。
対象 PDB の プラガブル・データベースの詳細 でオープン・モードが 読み取り/書込み となっていることを確認します。

3. PDB クローンの作成

101 : ExaDB-D を使おうの「6. PDB 上のスキーマへのアクセス」で作成したスキーマに接続します。スキーマが未作成の場合は「5. データベース(PDB)へのアクセス」をご参照ください。

スキーマ上にサンプルデータを追加します。
実行コマンド例：

CREATE TABLE EMPLOYEE (
  EmployeeID int,
  LastName varchar(255),
  FirstName varchar(255),
  Address varchar(255),
  City varchar(255)
);

INSERT INTO EMPLOYEE (EmployeeID, LastName, FirstName, Address, City)
VALUES ('1', 'James', 'Steve', '123way', 'Los Angeles');

exit;

OCI コンソール・メニューから Oracle Database → Oracle Public Cloud 上の Exadata に移動します。

操作したい PDB を持つExadata VM クラスタの表示名をクリックします。

データベースの一覧から対象のデータベースの名前をクリックします。

リソースの一覧からプラガブル・データベースをクリックします。

クローン元となる PDB の右側にある・・・メニューをクリックして、クローンをクリックします。

PDB のクローニングダイアログに以下の情報を入力します。
- [コンパートメント名]の Exadata VM クラスタ - クローン先の VM クラスタを選択します。
- 宛先データベース - PDB クローンの作成先を指定します。
- ソース・データベースの管理パスワード - 本ガイドのようにローカルの CDB に作成する場合は入力不要です。リモートの CDB に作成する場合入力が必須となります。データベースを作成した際に設定した sys スキーマのパスワードです。101 : ExaDB-D を使おうの3. データベースの作成で設定したパスワードです。
- 新規 PDB の構成
  - PDB 名 - 任意の名前を入力します。
  - データベースの TDE ウォレット・パスワード - データベースを作成した際に設定した sys スキーマのパスワードです。101 : ExaDB-D を使おうの3. データベースの作成で設定したパスワードです。
設定後、PDB のクローニングをクリックします。

作成が完了すると作成した PDB の状態が使用可能と表示されます。

対象の PDB のプラガブル・データベースの詳細でオープン・モードを確認できます。

対象の PDB の状態が読み取り/書込みになっていることを確認します。

クローン元(PDB1)で作成されていたスキーマ(TESTUSER)とサンプルデータ(EMPLOYEE 表)がクローン(PDB3)に存在することをデータベースに SQL*Plus から接続して確認します。接続方法は101 : ExaDB-D を使おうの5. データベース(PDB)へのアクセスを参照ください。

データベースに接続して以下のように確認します。

実行コマンド

show con_name
show pdbs
alter session set container = pdb3;
select * from testuser.employee;

実行例

SQL> show con_name

CON_NAME
------------------------------
CDB$ROOT
SQL> show pdbs

    CON_ID CON_NAME                       OPEN MODE  RESTRICTED
---------- ------------------------------ ---------- ----------
         2 PDB$SEED                       READ ONLY  NO
         3 PDB1                           READ WRITE NO
         4 PDB2                           READ WRITE NO
         5 PDB3                           READ WRITE NO
SQL> alter session set container = pdb3;

Session altered.

SQL> select * from testuser.employee;

EMPLOYEEID LASTNAME   FIRSTNAME  ADDRESS    CITY
---------- ---------- ---------- ---------- -----------
         1 James      Steve      123way     Los Angeles

クローン元(PDB1)で作成されていたスキーマ(TESTUSER)とサンプルデータ(EMPLOYEE 表)がクローン(PDB3)に存在することが確認できました。

以上でこの章の作業は完了です。

102 : ExaDB-D上のPDBを管理しよう

はじめに

1. PDB の起動・停止

2. PDB の新規作成

3. PDB クローンの作成

参考資料