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このチュートリアルはEmail Deliveryを利用した外部へのメール送信(基礎編)の続きになります。 基礎編ではSMTP認証を使用しました。しかしそれだけではなりすましメールとみなされてしまう可能性があります。応用編ではSPFとDKIMの設定を行いメールの到達可能性を高めます。

所要時間: 約20分
前提条件:

  1. DNSサービスを使ってWebサーバーの名前解決をするが完了していること
  2. Email Deliveryを利用した外部へのメール送信(基礎編)が完了していること

注意: チュートリアル内の画面ショットについてはOracle Cloud Infrastructureの現在のコンソール画面と異なっている場合があります

1. SPFの設定

SPFを設定するには、SPFレコードを既存のDNSサーバーにTXT形式で実装します。

  1. SPFを確認します。左上のメニューから 開発者サービス → 電子メール配信 をクリックして、左側にある Approved Senders を押します。

  2. そして作成した承認済送信者の右側にあるメニューから SPFの表示 ボタンを押します。 img1.png

  3. 今回は東京リージョンで実施しているためアジア太平洋のSPFレコードを使用します。後で使用するためテキストエディタ等にメモしておきます。そして 閉じる のボタンを押します。 img2.png

  4. DNSサーバーにSPFレコードの情報を実装します。ネットワーキング → ゾーン をクリックします。そしてすでに作成されているDNSゾーンをクリックします。今回のチュートリアルでは tutorials1.ml のDNSドメインを使用します。

  5. 作成されているDNSサーバーをクリックすると、詳細画面が表示されます。少しスクロールして左側にある レコード を押します。すると一覧のレコードが表示されます。

  6. レコードの追加を行います。
    • レコード型 - TEXT - テキスト
    • 名前 - 空白
    • TTL - 空白
    • Rdataモード - 基本
    • Text(テキスト)- v=spf1 include:ap.rp.oracleemaildelivery.com ~all(先ほどテキストエディタに書いたSPFレコードを記入します)

    img3.png

  7. 送信ボタンを押すとレコードに追加されます。

  8. レコードの変更の公開をおこないます。変更の公開 のボタンを押します。

    img4.png

  9. きちんと登録したSPFレコードが選択されているかを確認して、変更の公開 ボタンを押します。

    img5.png

  10. レコードが公開されると状態が Unmodified になります。

    img6.png

2. DKIMの設定

DKIMを設定するにはDKIMを作成してからDNSレコードにその情報を公開する必要があります。

  1. 左上のメニューバーから 開発者サービス → 電子メール配信 を選択します。そして左側に表示されている Email Domains をクリックします。

  2. Eメールドメインを作成します
    • Email Domain Name - tutorials1.ml
    • Compartment - コンパートメントを選択します

    img7.png

    Note
    Email Domain Nameはご自身で作成されたDNSのドメイン名と同じにしてください。

  3. Email Domainの詳細画面が表示されます。スクロールして DKIMの追加 を押します。Step1のDKIM Selectorを設定して、Step2の Generate DKIM Record のボタンを押します。ボタンを押すとStep3の CNAME RecordCNAME Value の値が表示されるので、テキストエディタに書きます。そして Create DKIM のボタンを押します。
    • DKIM Selector - tutorial-tokyo-20220303

    img8.png

    Note
    DKIMセレクターの値はドメインに対して必ずグローバルで一意になっている必要があります。なので「prefix(接頭辞)-region(リージョン)-YYYYMMDD(日付)」で登録することが推奨されています。

  4. DNSサーバーにDKIMの情報を実装します。ネットワーキング → ゾーン を選択して、既存のDNSゾーンをクリックします。

  5. DNSレコードの追加を行います。
    • レコード型 - CNAME - CNAME
    • 名前 - tutorial-tokyo-20220303._domainkey(CNAME Recordの値を記入します)
    • TTL - 30
    • Rdataモード - 基本
    • Text(テキスト) - tutorial-tokyo-20220303.tutorials1.ml.dkim.nrt1.oracleemaildelivery.com(CNAME Valueを記入します)

    img9.png

  6. 送信ボタンを押すとレコードに追加されます。

  7. 先ほどのレコードの変更の公開をおこないます。変更の公開 のボタンを押します。

  8. きちんとCNAMEのDKIMレコードが選択されているかを確認して、変更の公開 ボタンを押します。

  9. レコードが公開されると状態がUnmodifiedになります。

  10. DKIMの設定がされているか確認します。 メニューから 開発者サービス → 電子メール配信 をクリックして Email Domain を選択すると一覧が表示されるので、先ほど作成したEmail Domain名をクリックします。すると DKIM Signing の箇所がActiveになっていることが確認できます。

    img10.png

    Note
    Activeになるまでに時間がかかることがあります。

  11. メールを送信します。Email Deliveryを利用した外部へのメール送信(基礎編)を参考にMailx等で送信してみてください。そしてメールが送信されているか確認してみてください。

3. おまけ(電子メール配信メトリック)

電子メール配信メトリックを使用することで、電子メールがきちんと受信先メールサーバーに届いているかを表で確認できます。

  1. 監視および管理 → メトリック・エクスプローラー を選択します。

  2. すると メトリック・エクスプローラ の画面が表示されるので、スクロールして 問合せの編集 ボタンを押して編集します。

    • コンパートメント - コンパートメントを選択します
    • メトリック・ネームスペース - oci_emaildelivery
    • メトリック名 - EmailsAccepted
    • 間隔 - 1m
    • 統計 - Mean
    • メトリック・ディメンション
      • ディメンション名 - resourceDomain
      • ディメンション値 - tutorial.com

      img11.png

  3. 編集し終えたら チャートの更新 を押します。

  4. きちんとメールが送信されていると、グラフに反映されます。

    img12.png


以上で、この章の作業は終了です。


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