OCI Container Instances は、コンテナ用に最適化されたサーバレス・コンピューティングでアプリケーションを実行できます。OCIの管理コンソールからコンピュートシェイプ、リソース割り当て、ネットワーク構成をプロビジョニングして、複数のコンテナをローンチできます。Kubernetes をはじめとするコンテナ・オーケストレーション・プラットフォームを必要としないコンテナベースのワークロードに適したサービスです。
OCI Container Instances上でWordPress環境を構築して、実際にアプリケーションを動かす流れを体験します。
前提条件
- クラウド環境
- Oracle Cloudのアカウントを取得済みであること
ハンズオン環境のイメージ
1.OCI Container Instancesのプロビジョニング
ここでは、OCI Container Instancesのプロビジョニングを行います。
ハンバーガーメニューをクリックします。
開発者サービス
-コンテナ・インスタンス
を選択します。
Create container instance
ボタンをクリックします。
以下画像赤枠の箇所を変更します。それ以外はデフォルト値です。
- 「Name」:container-instance-wordpress
Networkingの下にあるShow advanced options
をクリックします。
「Container restart policy」を以下の設定にします。
- 「Container restart policy」:always
次
ボタンをクリックします。
WordPress のデータベースを構成する MySQL イメージを設定します。最初に、Name オプション
をdb
と入力します。そして、Select image
ボタンをクリックします。
- 「Name オプション」:db
External registry
タブを選択して、以下の設定を行います。
- 「Registry hostname」:docker.io
- 「Repository」:mysql
- 「Tag オプション」:8.0.30
タブですが、OCI Container Registry
は、OCI のコンテナレジストリ(OCIR)に格納されているイメージを設定できます。External registry
は、パブリックサービスなどのコンテナレジストリを設定できます。
ここでは、 Docker Hub にある MySQL の公式コンテナイメージを使用します。
Select image
ボタンをクリックします。
以下の環境変数を設定します。WordPress 用のデータベース設定です。最初に、「+ Another variable」ボタンを3回クリックして、その後設定値を入力します。
- 「MYSQL_ROOT_PASSWORD」:somewordpress
- 「MYSQL_DATABASE」:wordpress
- 「MYSQL_USER」:wordpress
- 「MYSQL_PASSWORD」:wordpress
次にShow advanced options
テキストをクリックします。
Resources
タブでは、コンテナで消費されるリソース量を指定できます。ここでは、デフォルト値とします。次にStartup options
タブを選択します。
MySQL 8.04 以降、caching_sha2_password プラグインを利用した認証方式がデフォルトとなりました。ここでは、従来の認証方式のプラグイン mysql_native_password に変更します。
- 「Command arguments」:–default-authentication-plugin=mysql_native_password
※defaultの前はハイフン2個です。
+ Another container
ボタンをクリックします。
次は、wordpress アプリケーションのコンテナイメージの設定を行います。Name オプション
をapp
と入力します。そして、Select image
ボタンをクリックします。
- 「Name オプション」:app
External registry
タブを選択して、以下の設定を行います。WordPress は latest のコンテナイメージを利用するため、タグの指定はしません。
- 「Registry hostname」:docker.io
- 「Repository」:wordpress
Select image
ボタンをクリックします。
以下の環境変数を設定します。WordPress アプリケーションが MySQL に接続するために必要な設定です。最初に、+ Another variable
ボタンを3回クリックして、その後設定値を入力します。
- 「WORDPRESS_DB_HOST」:127.0.0.1
- 「WORDPRESS_DB_USER」:wordpress
- 「WORDPRESS_DB_PASSWORD」:wordpress
- 「WORDPRESS_DB_NAME」:wordpress
次
ボタンをクリックします。
設定内容を確認します。
Create
ボタンをクリックします。
設定した app と db のコンテナが作成されます。
2.Netowrk Security Groupの作成
デフォルトでは、80ポートを使用したWebアクセスが許可されていないので、ネットワーク・セキュリティ・グループを作成して、ブラウザからアクセスできるように設定します。
ハンバーガーメニューをクリックします。
ネットワーキング
-仮想クラウド・ネットワーク
を選択します。
対象の VCN を選択します。
左にあるリソースメニューからネットワーク・セキュリティ・グループ
を選択します。
ネットワーク・セキュリティ・グループの作成
ボタンをクリックします。
以下の設定を行います。
- 「名前」:container-instances
Next
ボタンをクリックします。
以下の設定を行います。
- 「ソース・タイプ」:CIDR
- 「ソースCIDR」:0.0.0.0/0
- 「IPプロトコル」:TCP
- 「ソース・ポート範囲」:All
- 「宛先ポート範囲」:80
作成
ボタンをクリックします。
設定されたことを確認します。
作成したコンテナ・インスタンスに、このネットワーク・セキュリティ・グループを適用します。
ハンバーガーメニューをクリックします。
開発者サービス
-コンテナ・インスタンス
を選択します。
対象のコンテナ・インスタンスを選択します。
Edit
リンクテキストをクリックします。
作成したネットワーク・セキュリティ・グループcontainer-instances
を選択して、Save changes
ボタンをクリックします。
Public IP address
のコピー
リンクテキストをクリックします。
ブラウザを起動してコピーしたパブリックIPアドレスにアクセスして、WordPress 初期セットアップ画面が表示されることを確認します。
3.WordPressのセットアップ
日本語
を選択して、次へ
ボタンをクリックします。
任意の情報を設定して、「WordPress をインストール」ボタンをクリックします。
- サイトのタイトル: Container Instances
- ユーザ名: wordpress
- パスワード: Or@cleCI123@
- メールアドレス: test@test.oracle.com
ログイン
ボタンをクリックします。
設定した、ユーザー名とパスワードを入力して、ログイン
ボタンをクリックします。
以下の画面が表示されれば完了です。
再度パブリックIPアドレスにブラウザでアクセスすると、デフォルトのブログ画面が表示されます。