はじめに

この章ではADBインスタンスは作成済みであることを前提に、APEXコンソールの起動から簡単なアプリケーション作成までを体験いただきます。 サンプルとして、これまでExcelで管理していた受発注データを利用して、簡単なアプリケーションを作ってみましょう。

Autonomous Databaseはインスタンスを作成するとすぐにWebアプリ開発基盤であるOracle APEXを利用できるようになります。追加コストは不要です。
Oracle APEXは分かりやすいインターフェースで、コーディングと言った専門的な知識専門的な知識がなくてもアプリケーションを開発できるため非常に人気があります。 Autonomous Database上でAPEXを利用すると、バックアップや可用性、セキュリティ等のインフラの面倒は全てオラクルに任せて、アプリケーションだけに集中できます。


前提条件


目次


所要時間 : 約10分


1. スプレッドシートのサンプルを用意

サンプルとして受発注データ(orders.csv)を用意します。 下記のリンクをクリックし、サンプルファイル(orders.zip)を手元のPCにダウンロードして展開してください。

受発注データは次のような表になっており、ORDER_KEY(注文番号)、ORDER_STATUS(注文状況)、UNITS(個数) …etc などの列から構成される、5247行の表となっています。

image105-1_0.png


2. APEXのワークスペースの作成

アプリケーションを作成するためには、ワークペースを作成する必要があります。 最初にADMINユーザで管理画面にログインします。

  1. ADBインスタンスの詳細画面を表示します。メニュー画面上部の ツール構成 タブを選択し、Oracle APEX のパブリック・アクセスURLをコピーして、ブラウザの別のタブから開きます。

    image105-1.png

  2. ログイン画面が表示されるので、下部の言語欄から 日本語 を選択しておきます。(初回は英語表示ですが、日本語を含めた他言語表示に変更することが可能です)

  3. ADBインスタンス作成時に指定したADMINユーザのパスワード(本ガイドを参考に作成した方のパスワードは「Welcome12345#」)を入力し、サインインします。

  4. Oracle APEXの管理サービスにサインインしました。初回起動時に下記のような画面が表示されますので、ワークスペースの作成 をクリックします。

    image105-3.png

  5. 新規のワークスペース作成を選択します。 image105-4.png

    以下の記載例を参考に各項目を入力し、最後に ワークスペースの作成 をクリックします。

    データベース・ユーザー APEXDEV
    ワークスペース名 APEXDEV
    パスワード Welcome12345#

  6. ワークスペースが作成されたことを確認します。ページ上部の注意書き通り、アプリケーションの構築を開始するには、管理サービスからサインアウトしてAPEXDEVにサインインする必要があります。 右上の ユーザボタン から サインアウト をクリックし、管理サービスからサインアウトします。 image105-6.png


3. APEXコンソールの起動

上記で作成したワークスペース、ユーザーを利用して、Oracle APEX のコンソール画面にログインしてみましょう

  1. 先程作成したワークスペース、ユーザー、パスワードを指定し、サインイン します。

    <t </tr>
    データベース・ユーザー APEXDEV
    パスワード Welcome12345#
    ワークスペース名 APEXDEV

  2. APEXコンソールが起動したことを確認します。 ※ この画面のURLを記憶しておけば、次回よりAPEXコンソールに直接ログインできます

    image105-8.png


4. スプレッドシートから簡易アプリケーションの作成

手元のスプレッドシート(Excelシート、CSVファイル)から簡易アプリケーションを作成してみましょう

ここでは予めダウンロードして準備しておいたorders.csvファイルを利用して簡易アプリを作ります。

最初にデータベース内にテーブルを作成し、データを入れます。

  1. APEXコンソールから アプリケーション・ビルダー を起動します image105-9.png

  2. 作成 をクリックします image105-10.png

  3. ファイルからのアプリケーションの作成 をクリックします image105-11.png

  4. 事前に準備しておいた orders.csv をドラッグアンドドロップします

    image105-12.png

  5. 表の名前を入力します(ここでは「ORDERS」とします)。※エラー表名は自動的に入力されます。

  6. データのプレビューで文字化け等が発生していないことを確認します。

  7. データのロード をクリックします。

    image105-13.png

  8. ロード完了のメッセージが表示されたら アプリケーションの作成 をクリックします。 ※この時点でDB上にORDERS表が作成されています

    image105-14.png

    次にCSVファイルから作成されたテーブルを元にしてアプリケーションを作成します。

  9. アプリケーションに名前を付けます。今回はテーブル名と同じ Orders と入力します。

  1. アプリケーションの作成 をクリックします。 (ページの追加や外観の設定、セキュリティの設定等が実施できますが、このハンズオンでは全てデフォルトのまま進めます)

    image105-15.png

以上でアプリケーションの作成が完了しました。


5. アプリケーションの実行

実際にアプリケーションを起動してみます。

  1. アプリケーションの実行 をクリックします。 image105-16.png

  2. ログイン画面に ユーザー名・パスワード を入力し サインイン します。

  • ログインが完了すると、画面下端に黒いメニューバーが表示され、ここからアプリケーションの改修作業を実施できます。尚、このメニューバーは、アプリケーション・ビルダーから「アプリケーションの実行」でアプリケーション実行した場合に表示されます。

  • ログイン画面のURLを記憶しておくと、作成したアプリケーションを直接呼び出すことができます。直接呼び出した場合は、画面下端のメニューバーは表示されないので、このURLをアプリ利用者にお渡しいただければ、そのままアプリケーションとしてご利用いただくことができますね。

    image105-18_0.png


6. 実行確認

作成されたアプリケーションの画面イメージをみていきましょう。 image105-18.png

ログインするとトップ画面が表示され、デフォルトでホーム画面(トップ画面)、ダッシュボード画面、検索画面、管理画面(レポート)が表示されます。

今回はすべてデフォルトの設定で作成しましたが、 アプリケーションの作成 の工程で、画面の構成を変えることができます。

各画面のイメージを順に確認していきましょう。

- ダッシュボード

はじめに、ダッシュボードをクリックします。 ダッシュボードでは取り込んだデータをもとに、自動的にグラフとして出力されます。 image105-19.png

- Orders検索

次に、Orders検索をクリックします。 こちらの機能では、取り込んだデータに対して、カテゴリ別に検索ができるようになっており、行単位でデータを絞り込むことができます。 image105-20.png

- Ordersレポート

Ordersレポートからは、データを昇順・降順に並び替えることや、特定の列を非表示にすることができます。Orders検索との違いとしては、行単位ではなく列単位で表示を変更することができます。 image105-21.png


まとめ

たった10分で、データの検索や、レコードの修正&削除、テーブル内の代表的な列についてダッシュボード的に傾向を確認するといった簡単なアプリケーションが作れます。

はい、たったこれだけです!これだけのステップで従来Excelで管理していたデータを、複数のユーザ、複数の部門で活用することができるようになります。

逆に、「え、これしか作れないの?」と思われた方。。。そんなことはありません。さらに作りこんでいくことはもちろん可能です!以下のまとめサイトから、チュートリアルやユーザ会の資料をご参照ください。


APEX情報まとめサイトは こちら から


以上で、この章は終了です。
次の章にお進みください。


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